〈緑ヶ丘美術館コレクション〉「掌の詩 - テノヒラノウタ -」青木寿美子 展

何ものにも縛られぬ自由な感性で
詩情豊かな作品をつくり出す

手捻りでつくった器をキャンバスに見立て、インスピレーションに従い絵を描く青木寿美子。掻き落としの技法で表現する多彩な模様は時に建物を、時に緑の木々を思い起こさせ、物語のような世界観を形づくる。自らの心象風景を投影し形にする様子は、さながらその場その場で言葉を紡ぎ出す即興詩人のようだ。そうして絵を描き上げた器に彩りを与えるのは、故郷愛知に伝わる織部・黄瀬戸といった伝統的な釉薬である。彼女はその独特の色合いを巧みに活かし、画期的でありながら見る人の心にノスタルジーを呼び起こす唯一無二の作品を成立させていく。「絵本のページをめくるように、器の上に展開される物語を楽しんでほしい」と語る青木寿美子が掌で紡ぎ出す多彩な「詩」の姿を、どうぞご高覧ください。

Sumiko Aoki

「展覧会の混雑等へのご協力」

※美術館内では来館者にゆっくりと安全にご鑑賞していただくため、入場を規制させていただく場合がありますので、予めご了承ください。
※全ての展示作品につきまして、販売は行っておりません。

  • imagesおりべ壷「宵」/きせと壷「暁」H43.0×Φ40.0cm/H45.0×Φ41.0cm
  • imagesおりべ壷「杜の途中」/きせと壷「丘の向こう」H40.5×Φ20.0cm/H41.0×Φ18.5cm
  • imagesおりべ壷 「木の芽どき」H22.0×Φ26.0cm
  • imagesおりべ壷 「春探し」/きせと壷「秋探し」H23.5×Φ20.0cm/H23.5×Φ21.0cm
  • imagesおりべ瓶「月不見月」上段 H21.0×W12.0×D9.0cm
    下段左 H19.0×Φ8.0cm/下段右 H17.3×W14.0×D7.5cm
  • imagesおりべ大鉢「方舟」H6.7×W28.4×D25.4cm
  • imagesおりべ 珈琲碗/おりべ皿「東風」左 カップ H9.2×W11.3×D7.4cm ソーサー H2.7×W11.3×D11.5cm
    右 カップ H9.6×W11.1×D7.9cm ソーサー H2.6×W11.3×D10.8cm
    左皿 H2.5×W24.0×D23.0cm/右皿 H2.5×W25.0×D25.0cm
  • imagesきせと フリーカップ/きせと皿「うらら」左カップ H8.6×Φ9.4cm/右カップ H9.2×Φ8.5cm
    左皿 H2.6×W17.7×D17.8cm/右皿 H2.2×W18.2×D16.9cm

[芸術の原風景と出会う]「掌の詩 - テノヒラノウタ -」青木寿美子 展

緑ヶ丘美術館 館⻑ 菅野一夫

「絵本のページをめくるように、器の上に展開される物語を楽しんでほしい」。そう語る青木寿美子先生は、愛知県立芸術大学大学院で鯉江良二氏※に師事し、信楽の地で創作活動を行っておられる作家です。はっきりとしたラインと柔らかい雰囲気という、一見すると相反するような特徴を持つその作品は、親しみやすさと同時に独特のノスタルジーを感じさせます。

器をキャンバスに見立て、その上に即興で絵を描いていく。絵付けの際に緻密な下描きを行わないのは、塗り絵のような不自由さで自分自身を縛りたくないからだと彼女は語ります。自らの心象風景を投影し形にする様子は、さながらその場その場で言葉を紡ぎ出す即興詩人のよう。ライブ感と緊張感を楽しみながら、器の形と模様のバランスを見定め、作品を仕上げるのです。

鉄筆による細い線。掻き落としの技法で、刺繍するように、糸を編むように描かれ出現する模様たち。ある時は建物をモチーフにしたような図柄であり、ある時は緑の木々をイメージしたものであり。キャンバスたる器には、そうした模様と共に、光や影、遊び心がちりばめられています。

そして忘れてはならない特徴が、故郷愛知の伝統的な釉薬、織部と黄瀬戸です。かつてやきものの世界に革命をもたらしたその深い色を、自らのインスピレーションで自由に使いこなしておられます。伝統的な意匠や文様とは一線を画しながらもその独特の色合いを巧みに活かし、今またやきものの世界に、新たな風を吹き込むのです。

青木先生の作品が内包する大きな可能性はさまざまな人たちの目に留まり、多彩な活動へと結び付いてきました。
滋賀県立陶芸の森においてリサ・ラーソン氏※とのコラボレーション作品を手掛けたり、2025年春に海外初個展となるオーストラリアでの展覧会を成功させたり。内外からの注目は熱を帯びたものとなっています。

しかし当の青木先生は、自らの状況を「まだまだ旅の途中」と語っておられます。さまざまな経験をエネルギーにして、「作家・青木寿美子」の可能性は、これからもとどまることなく広がっていくのでしょう。

伝統とオリジナリティを一つの器の中に住まわせて、その掌から紡ぎ出す唯一無二の世界。青木寿美子の「掌の詩–テノヒラノウタ–」を、どうぞご高覧ください。

  • 鯉江良二(1938〜2020)/愛知県常滑市出身の前衛陶芸家。自分の顔を型に取った「土に還る」や、「証言」「チェルノブイリ」などの反核へのメッセージが込められた作品が有名
  • リサ・ラーソン(1931〜2024)/スウェーデン出身のアーティスト。 陶芸製作会社・グスタフスベリ社で活躍の後、1980年に独立。動物を中心としたさまざまなアート作品で世界中の人に愛されている

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<数量限定>一筆箋 30枚綴り 2種
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各 500円


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<数量限定>レターセット 封筒3枚・便箋10枚組 3種
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