飯田尚央・飯田将平「ガラス造形展」

この度の緑ヶ丘美術館・本館の【古希 山中辰次 青瓷展】と
緑ヶ丘美術館・別館の【飯田尚央・飯田将平 ガラス造形展】は
9月4日(日)をもって終了いたしました。
両展覧会も、新型コロナウイルス感染拡大防止を最優先としまして、
入館時の検温や入館カード記入など、ご来館者の皆様には
感染拡大防止にご協力いただき、ありがとうございました。
9月5日(月)~9月17日(土)までは次回作品展準備のため休館とさせていただきます。

次回の展覧会は9月18日(日)~12月25日(日)までの会期で
【緑ヶ丘美術館開館5周年記念展 染付 本多亜弥 藍陶陶】を緑ヶ丘美術館・本館で、
【螺鈿の煌めきに魅せられて 山本哲 漆芸展】を緑ヶ丘美術館・別館で開催いたします。
引き続き感染拡大防止にご協力いただきまして、
皆様のご来館をお待ちしております。

緑ヶ丘美術館・本館
緑ヶ丘美術館・別館

ガラスと共に生きるガラスと共に生きる

  • images飯田尚央「GAIA」
    2020年
    W53×D43×H35cm(本体)
    φ9cm(球体)
  • images飯田尚央「深淵」
    2021年
    W28.1×D11.4×H28.7cm
  • images飯田尚央「はみだしもん」
    2021年
    W22×D21×H19cm
  • images飯田尚央「無題(水指)」
    2020年
    W17×D17×H18.5cm(本体)
    W9×D9×H4.5cm(ふた)
  • images飯田将平「踊る(コンポート)」
    2020年
    W33×D25×H19cm
  • images飯田将平「呼吸」
    2021年
    W45xD36xH26cm
  • images飯田将平「落陽」
    2021年
    W22×D16×H35cm

生けるガラス、自然美の結晶

飯田尚央の生み出すガラス作品には自然の波や風が有するような完璧な美の調和が保たれている。ガラスという素材の持つ本来の美しさを最大限に引き出し、その最も美しい瞬間を留める。
その魔法とも言える創作は、瞬く間に液体から固体へと変容する溶けたガラスの混沌とした状態を見極める研ぎ澄まされた観察眼と、全身の感覚を使ってガラスという素材と一体化する卓越した技術によってなされる。

そうした身体知と共に飯田の創作の根底にあるものは、ガラスを自然、生きものとして捉え、本来持っている伸びやかさと豊かさを解放させたいという想いだ。そこには、絶えず変化する自然を敏感に感じとりながら自然と共生してきた私たちの古来からの自然観が反映されている。ガラス制作の伝統的な技法ではガラスを型にはめコントロールしようとするが、飯田は主体と客体の境目が曖昧になるほど全身全霊でガラスと一体化し、ガラスを自由にさせる。

飯田が工房を構える常滑は伊勢湾に面した海の町でもあり、日本六古窯の一つ陶芸の町でもある。海と風と土、自然の豊かな要素が一体となっている土地で、長きにわたって技術と感覚を磨き、ガラスと共に生きてきた飯田尚央の生み出す作品は生きものの姿をしており、それはまさしく自然美の結晶でもある。

今展では飯田尚央のガラス作品と共に、子息の飯田将平の躍動する瑞々しい作品が並ぶ。
「飯田尚央・飯田将平 ガラス造形展」ご高覧ください。

令和4年7月 緑ヶ丘美術館 館長 菅野一夫

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