
緑ヶ丘美術館・本館
緑ヶ丘美術館・別館
はるか昔、約1万2600年前から現在まで継がれてきた伝統の美「漆」。
椀や膳の食器類から、文箱や手鏡などの日用品まで、日常を豊かに彩る贅と堅牢さから漆芸は私達の生活に「用」の美として寄り添ってきました。
時を経て鮮やかに、煌びやかに、神々しい美術品へと昇華され、
その技は現在の名匠と呼ばれる作家達へと受け継がれています。
漆黒の艶に金・銀の光沢の華やかさを纏わせる技法は、魔法のように漆器を燦爛たる姿へと導いていく。
漆の木の命をその身に宿し、伝統と技を極限まで研ぎ澄ました漆文化の結晶。
緑ヶ丘美術館恒例の「漆」で始まる令和三年、語り継ぐ蒔絵の名品をご高覧下さい。
暁鶴蒔絵 大盃 二木 成抱
夏之花盛鉢 佐藤 貞一
翔 宝石筥 井波 唯志
蒔絵箱 花咲み 坂下 好晴
しのぶ沈金 宝石筥 三谷 吾一
蝦刻硯筥 天野 文堂
蒔絵朝陽群鳥文 短冊箱 高瀬 竜一
輪島塗 梅花蒔絵吸物椀 五客 池田 喜一(喜斎)
桃花蒔絵 色紙箱 高野 松山
扇蒔絵 広蓋 初代 清瀬 一光謹んで新年をお慶び申し上げます。<漆>展で始まる緑ヶ丘美術館の新年も、4回目を迎えることとなりました。今回の日本の<漆>展-IVでは、継がれる用の伝統美「美を纏う名品の嘉宴 語り継ぐ蒔絵展」と題しまして、絢爛豪華な蒔絵の作品で新春を彩ります。
日本伝統技法<漆芸>は約1万2600年前から現在まで継がれてきました。その永い過程で生まれた加飾技法の「蒔絵」。漆で文様を描き金銀粉を蒔きつけ、研磨し宝石のような輝きを生み出します。研出蒔絵、高蒔絵など多彩な技法で、同じ器を作ってもひとつとして同じものはなく、立体的な美を表現します。美しい金銀の装飾は日本人の美意識にとけ込み、やがて世界に誇る伝統技法となりました。艶やかで堅牢優美な漆に、今にも飛び立ちそうな鳥や揺れる草花を繊細に、華やかに描かれた意匠には、先人たちの想いと精緻な技が伝わってきます。

今回の展覧会では、日本で1200年以上の歴史を持つ蒔絵技法を現在に受け継ぎ、繋いできた明治から現代の蒔絵作家の作品を展示致します。伝統を受け継ぎながら現代の美意識も奮い起し、今もなお世界の人々を驚嘆させる、漆文化の結晶「蒔絵」の伝統美をご高覧ください。
緑ヶ丘美術館・館長 菅野一夫

ここでしか手に入らない緑ヶ丘美術館でのみの限定販売となります



販売価格1冊 2,000円


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